『意志の力ではなく、仕組みで貯める。』手取り36万・0歳児パパの記録
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株の学習2026.09.08 公開

NISAで損をすることはあるのか。元本割れと、制度の弱点の話

しくみパパ
「NISAは国が勧めている制度だから、損はしないのでは」と思っている人がいます。
損はします。ここを最初にはっきりさせておかないと、下がったときに慌てて動くことになります。
この記事で分かること
  • NISAが守ってくれるのは何で、守ってくれないのは何か
  • 元本割れとは何が起きている状態なのか
  • NISAの弱点①:損を他の利益と相殺できない(損益通算ができない)
  • NISAの弱点②:損を翌年に持ち越せない(繰越控除ができない)
  • その弱点をふまえると、どういう使い方と相性がいいのか

※この記事は制度の説明です。何を買うべき・売るべきというおすすめではありません。

結論:NISAは「税金がゼロ」の制度で、「損がゼロ」の制度ではありません

まずここを分けます。同じ「お得な制度」という言葉でまとめられているせいで、混ざりやすいところです。

 NISAが面倒を見てくれるか
利益が出たときの税金ゼロにしてくれる(通常なら約20%引かれる)
買ったものが値下がりすること何もしてくれない
損が出たときの救済むしろ通常の口座より不利(後述)
しくみパパ
NISAは「制度」であって、商品ではありません。
制度が決めているのは税金の扱いだけです。中に入れた商品が上がるか下がるかには、いっさい関与しません。
「国が勧めている=安全」ではありません 国が用意したのは税金を取らないという枠です。値動きの保証ではありません。
預金のように元本が保証される仕組みはNISAには入っていません。ここは最初に理解しておくところです。

元本割れとは、何が起きている状態か

元本割れとは、評価額が元本を下回っている状態のことです。出したお金より減っている、ということです。元本(自分が出したお金の合計)と評価額(いま売ったらいくらになるか)の違いそのものは元本・資産・評価額。似ているけど全部ちがいますに書いたので、ここでは数字で見ます。

状態元本評価額どういうことか
増えている10万円11万円売れば1万円の利益(まだ売っていないので確定していない)
元本割れ10万円9万円売れば1万円の損。売らなければ確定していない

※金額は仕組みを説明するための例です。この値動きが起きることを示すものではありません。

しくみパパ
大事なのは「下がっている」と「損した」は別だということです。
下がっているだけなら、まだ数字が動いている途中です。売った瞬間に、その差額が確定します。

損が確定するのは、売ったときだけです

 呼び方取り返せるか
下がっているが持ったまま含み損その後の値動きしだいで変わる
下がった状態で売った確定した損その取引についてはもう変わらない

※持ち続ければ回復するという意味ではありません。回復する保証はありません。

NISAの弱点①:損を他の利益と相殺できません

ここからが、あまり大きく説明されない話です。NISAには、損が出たときの不利な点があります。

しくみパパ
損益通算(そんえきつうさん)とは、利益と損をぶつけて、差し引きで税金を計算する仕組みのことです。
Aで10万円もうけて、Bで10万円損したなら、合計はプラスマイナスゼロ。だから税金もゼロ、という考え方です。

不利になるのは、通常の口座に利益があって、損のほうがNISAで出たときです。同じ「+10万円と−10万円」でも、損がどちらの口座で出たかで税金が変わります。

通常の口座に+10万円の利益がある場合−10万円の損が通常の口座で出た−10万円の損がNISAで出た
相殺できるかできる(+10万 − 10万 = 0)できない(NISAの損は無かった扱い)
税金がかかる金額0円10万円のまま
払う税金0円約20,315円

※金額は仕組みを説明するための例です。税率や扱いは2026年8月時点の一般的な説明です。

NISAの損は「税金の計算上、なかったこと」になります NISA口座で出た損は、通常の口座の利益と相殺できません。存在しない扱いになります。
たとえば通常の口座で10万円の利益が出ていて、NISAで10万円の損が出ていても、通常の口座の利益にはそのまま税金がかかります。合計では損得ゼロなのに、税金だけ払うことになります。
しくみパパ
ここは調べ直して、はじめて整理できたところです。
「税金がかからない」の裏側は、「税金の世界に入れてもらえない」ということでもありました。利益もカウントされない代わりに、損もカウントされません。

NISAの弱点②:損を翌年に持ち越せません

もう1つ、通常の口座にはあってNISAにはない仕組みがあります。

しくみパパ
繰越控除(くりこしこうじょ)とは、その年に相殺しきれなかった損を、翌年以降に持ち越せる仕組みです。
通常の口座なら最長3年持ち越して、翌年以降の利益と相殺できます(確定申告が必要です)。

こちらも、効いてくるのは翌年の利益が通常の口座で出た場合です。

 1年目の30万円の損が通常の口座1年目の30万円の損がNISA
損を持ち越せるか持ち越せる(申告した場合・最長3年)持ち越せない。そこで終わり
2年目:通常の口座で30万円の利益前年の損と相殺して税金0円相殺できず約60,945円の税金
2年間の結果損得ゼロ・税金ゼロでつじつまが合う損得ゼロなのに税金だけ払う

※金額は仕組みを説明するための例です。繰越控除には確定申告などの条件があります。

つまりNISAは「勝ったときだけ得をする制度」です 利益が出れば約20%ぶん得をします。損が出たときは何の救済もありません。
通常の口座は、損が出たときに税金を減らすという形で少しだけ肩代わりしてくれる仕組みがあります。NISAにはそれがない、という非対称な制度です。

だから何が言えるか:短期の売買とは相性が悪いです

弱点が分かると、使い方の向き不向きが見えてきます。

使い方NISAとの相性理由
長く持ち続ける・積み立てる相性がいい売る回数が少ない=損を確定させる場面が少ない
短い期間で売り買いを繰り返す相性が悪い売買のたびに損が確定する可能性があり、その損は救済されない
使う予定の近いお金を入れる相性が悪い使う時期に下がっていても、売るしかなくなる
しくみパパ
「積立が勧められる理由」として、この制度の非対称さもあるのだと私は理解しました。
ただしこれは「積み立てれば損しない」という意味ではありません。損を確定させる場面が減る、というだけの話です。

※積立や長期保有が利益を保証するものではありません。値下がりしたまま推移する可能性もあります。

下がったときに、どうするか

ここは正解を書ける立場にないので、考え方の整理として書きます。

状況考えるポイント
そのお金を使う予定がない売れば損が確定する。売らなければ確定はしない(回復する保証はない)
近いうちに使う予定がある下がったままの時期に売る可能性がある。そもそも投資に向いていないお金だったかもしれない
生活が苦しくて売るしかない値動きではなく生活が売る時期を決めている。順番の問題であって、投資の判断ではない
積立を続けている間は、安く買えている面もあります 毎月同じ金額で買っていると、値段が下がっている月は、同じ1万円でより多く買えます。
ただしこれは「あとで必ず戻る」という話ではありません。下がったまま推移する可能性もあります。ここは断定できないところです。
しくみパパ
私は積立を半年で止めて、そのあと赤字の月を埋めるために売りました。
値動きを見て判断したのではありません。生活のほうが売る時期を決めてしまったという順番です。今の積立残高が0円なのは、このためです。
私が学んだのは「制度の話より順番の話」でした 損益通算ができるかどうかより、売らずに済む状態を作れているかどうかのほうが、私の場合は効きました。
再開の前に、毎月の予算に入っていなかった支出(月17,026円ぶん)を先に取り分ける形に変えています。ここを直さないと、また同じ理由で売ることになるからです。

よくある質問

質問答え
NISAで元本保証の商品はありますかありません。NISAで買えるのは値動きのある商品です。元本を減らしたくないお金は預金に置く、という分け方になります
損をしたら確定申告で取り返せますかできません。NISAの損は税金の計算に使えないので、申告しても戻るものはなく、通常の口座の利益と相殺することもできません
損が出ている商品を売って、買い直したほうがいいですか判断はおすすめできる立場にありません。ただし制度の面では、売った枠が戻るのは翌年で、損は税金の計算に使えないという2点は知っておくところです
NISAは元本割れしたら没収されますかされません。減っているだけで、商品は残ります。持ち続けることも、売ることもできます
下がっているのに積立を続けて意味がありますか安く買える月になる、という面はあります。ただし将来の回復を保証するものではありません。続けられる金額かどうかで判断するところです
NISAをやらないほうが安全ですかお金の置き場所の話です。減らしたくないお金は預金、増える可能性と減る可能性を受け入れるお金は投資、という分け方になります

まとめ

この記事のまとめ
  • NISAは「税金がゼロになる制度」で、「損をしない制度」ではない
  • 元本割れとは評価額が元本を下回った状態。売らなければ損は確定しない
  • 弱点①:損益通算ができない。NISAの損は通常の口座の利益と相殺できない
  • 弱点②:繰越控除ができない。損を翌年以降に持ち越せない
  • つまり利益が出たときだけ得をする、非対称な制度
  • だから売る回数の少ない使い方(長期・積立)と相性がいい(損しないという意味ではない)
  • 使う予定のあるお金・生活の予備を入れると、下がった時期に売るしかなくなる

制度の弱点を知ると、こわくなるかもしれません。ただ私は、知らないまま始めて下がったときに慌てるほうが、よほど危ないと思っています。

NISAは「損をしないための制度」ではなく、「利益が出たときに税金を取らない制度」です。この一行を先に理解しておくだけで、下がった月の受け止め方が変わります。

私は制度を理解していない状態で始めて、生活のほうが行き詰まって売りました。制度の弱点に負けたのではなく、順番を間違えただけです。だから再開の前に、家計のほうを先に直しています。

しくみパパ
私は投資の専門家ではなく、いま学んでいる側です。
だからこそ、損の話まで含めて知ってから始めてほしいと思っています。そのほうが続くはずです。
この記事は投資の学習記録です書いているのは金融の専門家ではなく、投資を学んでいる会社員です。特定の銘柄や金融商品をすすめるものではなく、将来の利益を保証するものでもありません。投資には元本割れの可能性があります。最終的なご判断はご自身でお願いします。
しくみパパ
しくみパパ会社員 / 0歳児のパパ

高卒 → 個人事業主・アルバイト → 会社員。手取り36万・ボーナスなしで、AIを使って貯金と投資の仕組みを作っています。毎月の収支と資産をそのまま公開しています。

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