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株の学習2026.10.22 公開

特定口座と一般口座の違い。源泉徴収ありなしで何が変わるのか

しくみパパ
証券口座の申し込みを進めると、いきなり「特定口座(源泉徴収あり)/特定口座(源泉徴収なし)/一般口座」という3択が出てきます。
この3つの違いを説明できるでしょうか。選ばないと先に進めない画面なので、ここは調べ直して整理しました。
この記事で分かること
  • 3つの選択肢は「税金の手続きを誰がやるか」の違いだということ
  • 源泉徴収「あり」を選ぶと何が起きるのか
  • 源泉徴収「なし」を選ぶ人がいる理由と、その注意点
  • 一般口座はいまどんなときに使うのか
  • あとから変更できるのか

ひとことで言うと「税金の作業を誰がやるか」の選択です

先に結論だけ書きます。3つのどれを選んでも、税率は同じです。変わるのは誰が計算して、誰が納めるか。ただし「いくらから納めるか」に例外が1か所だけあり、後半で説明します。

 特定口座
(源泉徴収あり)
特定口座
(源泉徴収なし)
一般口座
利益の計算証券会社証券会社自分
税金を納める人証券会社自分自分
確定申告原則いらない必要必要
年間の計算書届く届く届かない
手間ほぼゼロ申告の作業がある計算から自分でやる
しくみパパ
確定申告とは、1年間の収入と税金を自分で計算して国に申告する手続きです。
会社員は会社が代わりにやってくれる(年末調整)ので、普段は関わりません。「確定申告が必要かどうか」は、この3択でいちばん効いてくる違いです。
迷ったときの答えは決まっています 会社員で、投資を始めたばかりで、確定申告をしたことがないなら、「特定口座(源泉徴収あり)」を選ぶと手続きが増えません。
これは推奨というより、3つの中でいちばん何もしなくていいのがこれという事実の話です。

そもそも、なぜ税金の話が出てくるのか

投資で利益が出ると、その利益に税金がかかるからです。税率は20.315%です。

内訳税率
所得税15%
復興特別所得税0.315%
住民税5%
合計20.315%

たとえば10万円の利益が出た場合、引かれるのは20,315円。手元に残るのは79,685円です。

税金がかかるのは「利益」にだけです 100万円分を買って110万円で売ったなら、税金がかかるのは増えた10万円の部分だけです。
売った金額の全部に20%かかるわけではありません。出したお金(元本)が戻ってくる分には税金はかかりません。

※復興特別所得税は2037年までの時限的なものです。税率は制度改正で変わる場合があります。

源泉徴収「あり」を選ぶと何が起きるのか

売って利益が出たその場で、証券会社が税金を引いて、代わりに納めてくれます。

しくみパパ
源泉徴収とは、お金を払う側が先に税金を引いて、本人の代わりに納めておく仕組みです。
会社員の給料から所得税が引かれているのと、まったく同じ形です。それを投資でもやってもらうという選択でした。
時点起きること自分がやること
売って利益が出たその場で20.315%が引かれるなし
口座に入る金額税金を引いたあとの金額なし
年が明けたころ年間取引報告書が届く見るだけ。保管しておく
確定申告の時期—原則、何もしなくてよい
損が出た年は、引かれません 税金がかかるのは利益が出たときだけです。年間を通して損だった場合、源泉徴収ありでも税金は引かれません。
年の途中で引かれすぎた分があれば、同じ口座の中で自動的に調整されます(還付されます)。ここも自分で手続きする必要はありません。

源泉徴収「なし」を選ぶ人がいる理由

手続きが増えるのに、なぜ「なし」という選択肢があるのか。会社員には、確定申告をしなくていい範囲があるからです。

給与以外の所得が年20万円以下なら、所得税の確定申告は不要 会社1か所から給与をもらっていて年末調整が済んでいる人は、給与以外の所得の合計が年20万円以下なら、所得税の確定申告をしなくてよいとされています。
つまり「なし」を選んでおけば、利益が小さいうちは税金を納めずに済む場合があるということです。
年間の利益源泉徴収あり源泉徴収なし
10万円20,315円が引かれる所得税の申告は不要(住民税の申告は必要)
50万円101,575円が引かれる確定申告して自分で納める
損失だった引かれない納める税金はない
「なし」には落とし穴が3つあります
  • 住民税の申告は別に必要です。20万円以下でよいのは所得税だけで、住民税は金額にかかわらず申告が要ります
  • 申告を忘れると、あとで追徴されることがあります。手続きを自分で管理する前提の選択肢です
  • 利益が増えると、結局は申告することになります。そのとき慌てないかどうか
しくみパパ
逆に、「あり」を選ぶと利益が20万円以下でも税金は引かれます。
あとから申告してこの分を取り戻す、という形にはなりません。手間を減らす代わりに、その範囲を使わないという選び方です。

※20万円の基準は所得税の取扱いです。ほかに所得がある場合や年末調整が済んでいない場合は当てはまりません。実際の判断は国税庁の案内、または税務署・税理士にご確認ください。

一般口座は、いまどんなときに使うのか

一般口座は、証券会社が計算書を作ってくれない口座です。計算と申告を自分でやる点は最初の表のとおりですが、実際に効いてくるのはそのために何を保管し続けることになるかのほうです。

 特定口座一般口座
買った値段の記録自動で管理される買った日と値段を、売る日まで自分で保管する
主に使う場面ふつうの売買特定口座で扱えないものを持つとき

※買った値段が分からなくなると、利益の計算そのものができません。10年持つつもりなら、10年ぶん記録を持ち続けることになります。

これから始める人が選ぶ理由は、ほとんどありません 一般口座が必要になるのは、特定口座に入れられない商品を持つ場合や、相続などで引き継いだ株がある場合など、事情がある人です。
これから投資信託や株を買い始める人が、あえて手計算を選ぶ理由は基本的にありません。選択肢としては存在するが、初めての人向けではないという位置づけでした。

NISA口座との関係は「別の話」です

ここも混ざりやすいところなので分けておきます。NISA口座は利益に税金がかからないので、そもそも源泉徴収の話が出てきません。

 特定口座・一般口座NISA口座
利益への税金20.315%かかるかからない
源泉徴収の選択ある関係ない
確定申告選び方による原則不要
損が出たとき他の口座の利益と相殺できる(申告が必要)相殺できない
それでも特定口座は必ず作ります NISAの枠には年間の上限があります。枠を超えて買った分は、通常の口座(特定口座または一般口座)に入ります。
だから証券口座の申し込みでは、NISA口座を作る人でも、この3択に答えることになります。「NISAしかやらないから関係ない」とはなりません。

あとから変更できるのか

変えられるものと、変えられないものがあります。ここは間違えると取り返しがつかないので、分けて見てください。

変更の内容できるか条件
源泉徴収あり ⇄ なしできるその年に一度でも売却などがあると、その年は変更できない
一般口座 → 特定口座原則できない相続・贈与などの限られた場合を除き、一般口座で持っている分を特定口座へ移すことはできない
証券会社を追加するできる通常の証券口座は複数の会社で持てる
「間違えても後で移せる」とは考えないでください 一般口座で買ってしまった分は、あとから特定口座に移して計算してもらう、ということが原則できません。その分については、売るまでずっと自分で損益を計算し続けることになります。
だからこの3択は、申し込みの画面でいちばん慎重に見るべき場所です。

※変更できる時期と手続きは金融機関によって異なります。実際に変更する際は各社の案内をご確認ください。

しくみパパ
まとめると「年単位でなら変えられる」ということです。
ここで完璧に選ぼうとして申し込みが止まるくらいなら、手続きが増えないほうを選んで先に進むほうが早いと思います。

よくある質問

質問答え
源泉徴収ありでも確定申告はできますかできます。複数の証券会社の損と利益を相殺したい場合などは、申告することで調整できます
買っただけでも税金はかかりますかかかりません。税金は売って利益が確定したとき(と配当を受け取ったとき)の話です
年間取引報告書は自分で取り寄せますか特定口座なら証券会社が作成します。いまはサイト上で見られる形が主流です
扶養に入っている家族が投資すると影響しますか影響する場合があります。確定申告をすると所得として扱われるためです。該当する場合は税務署などで確認してください
3つのうち、途中で分からなくなったらどうすればいま持っている口座の種類は証券会社のサイトで確認できます。選んだことを忘れても後から見られます

※税金の取扱いは個人の状況によって異なります。この記事は制度の一般的な説明であり、個別の判断は国税庁の案内または税務の専門家にご確認ください。

まとめ

この記事のまとめ
  • 3つの違いは「税金の計算と納付を誰がやるか」。税率はどれも同じ20.315%
  • 特定口座(源泉徴収あり)は、証券会社が引いて納めてくれる。原則、確定申告がいらない
  • 源泉徴収なしは、利益20万円以下なら所得税の申告が不要になる場合がある。ただし住民税の申告は別に必要
  • 一般口座は計算書が作られない。これから始める人が選ぶ理由はほとんどない
  • NISA口座は税金がかからない枠なのでこの話の外。ただし枠を超えた分は通常の口座に入るので、必ず選ぶことになる
  • 源泉徴収あり⇄なしの変更は年単位で可能。その年に売却があると、その年は変えられない。ただし一般口座から特定口座への移し替えは原則できない

税率はどれを選んでも同じなので、ここで比べるのは金額ではなく手続きの量です。自分が毎年続けられるのはどれか、で選ぶ場所でした。

この3択で手が止まるのは、知らない言葉が3つ並んでいて、どれかを選ばないと先に進めないからだと思います。調べてみれば「作業を代わりにやってもらうかどうか」だけの話でしたが、その一文にたどり着くまでに、私は制度の説明を何ページか読むことになりました。

しくみパパ
確定申告をしたことがない人にとっては、「やらなくていい」が一番の価値だと思います。
ここは深く悩まず進んで、その先の「毎月いくら積み立てるか」に時間を使うほうが効きます。
この記事は投資の学習記録です書いているのは金融の専門家ではなく、投資を学んでいる会社員です。特定の銘柄や金融商品をすすめるものではなく、将来の利益を保証するものでもありません。投資には元本割れの可能性があります。最終的なご判断はご自身でお願いします。
しくみパパ
しくみパパ会社員 / 0歳児のパパ

高卒 → 個人事業主・アルバイト → 会社員。手取り36万・ボーナスなしで、AIを使って貯金と投資の仕組みを作っています。毎月の収支と資産をそのまま公開しています。

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