『意志の力ではなく、仕組みで貯める。』手取り36万・0歳児パパの記録
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家計を仕組み化2026.09.12 公開

手取りとは?額面との違いと、何が引かれているのか

しくみパパ
「月収いくら?」と聞かれたとき、どちらの金額を答えるのが正しいのかで迷ったことはないでしょうか。
求人票に書いてある金額と、口座に振り込まれる金額は同じではありません。この差の正体を整理します。
この記事で分かること
  • 額面と手取りは何が違うのか
  • 給与から引かれている5つ(+1つ)の中身
  • 税金と社会保険料は何が違うのか(引かれ方は同じでも性質が別)
  • 額面30万円なら手取りはいくらになるのか(一般的な例)
  • 住民税だけ仕組みが違う理由と、家計を手取りで組む理由
この記事で扱う範囲 会社員(正社員・厚生年金に入っている人)を前提にしています。
自営業・フリーランスは加入する保険が違うため、引かれるものも変わります。ここでは扱いません。

そもそも手取りとは?

手取りとは、実際に自分の口座に振り込まれる金額のことです。会社が支払った金額そのものではありません。

 額面(総支給額)手取り(差引支給額)
意味会社が払う金額の合計口座に入る金額
どこに書いてある求人票・給与明細の左側給与明細のいちばん下
含むもの基本給+残業代+各種手当額面から税金と保険料を引いたあと
家計に使えるか使えない使える
目安の割合100%おおよそ8割(額面が上がるほど下がる)
しくみパパ
額面は「総支給額」とも書かれます。会社が払った金額の合計です。
そこから税金と保険料を先に抜いてから振り込む仕組みを天引き(源泉徴収)と言います。自分で払う手続きはいりませんが、そのぶん引かれていることに気づきにくくなります。

つまり、求人票の「月給30万円」は、30万円が振り込まれるという意味ではありません。この前提を知らないまま家計を組むと、最初の給料日で計算が合わなくなります。

給与から引かれている5つ(+1つ)

引かれるものは、大きく分けて税金2つと社会保険料3つです。40歳になると、ここに1つ増えます。

名前ひとことで言うと金額の決まり方
所得税国に納める税金。稼いだ額に対してかかるその月の給与額と扶養の人数
住民税住んでいる自治体に納める税金前の年の所得
健康保険病院で3割負担で済むための保険料4〜6月あたりの給与の平均
厚生年金将来の年金と、障害・遺族の保障のための保険料同上(全国一律の率)
雇用保険失業したときの給付や育休給付のための保険料その月の給与額
介護保険
(40歳から)
介護が必要になったときのための保険料健康保険と同じ基準
しくみパパ
健康保険と厚生年金の保険料は、会社と半分ずつ出しています。明細に載っているのは自分の負担分だけで、会社も同じ額を出しています。
つまり実際には、明細に書かれた倍の保険料が納められている計算です。
「標準報酬月額」という言葉が出てきたら 健康保険と厚生年金の保険料は、毎月の給与から直接計算するのではなく、4〜6月あたりの給与の平均をもとにした「等級」で決まります。これを標準報酬月額と言います。
そのため、この時期に残業が多いと、その後1年間の保険料が高くなるという現象が起きます。

つまずきやすいところ:税金と社会保険料の違い

どちらも同じように引かれるので混ざりがちですが、性質はまったく違います。

 税金(所得税・住民税)社会保険料(健康保険・年金・雇用保険)
納める先国・自治体保険の運営者
性質負担。戻ってくる前提ではない保険料。使う場面が来たら給付がある
払った見返り公共サービス全般医療・年金・失業給付など自分に返る
会社の負担なしあり(半分ずつ)
減らす方法控除を使う(ふるさと納税・iDeCoなど)基本的に減らせない
しくみパパ
控除とは、税金を計算するときに「なかったこと」にできる金額のことです。
収入から控除を引いた残りに税率がかかるので、控除が増えると税金が減ります。「税金が安くなる制度」の多くは、この控除を使う仕組みです。
社会保険料は「損」ではありません 引かれる額としては税金より大きいことも多いのですが、健康保険がなければ病院の窓口で全額払うことになります。
雇用保険も、育児休業の給付を受けるときに効いてきます。使う場面が来たときにしか実感できないだけで、支払っている対価はあります。

実際にいくら引かれるのか(一般的な例)

ここからは一般的なモデルケースです。実際の金額は、住んでいる自治体・加入している健康保険・扶養している家族の人数・年齢によって変わります。

前提(一般的な例として仮に置いた条件) 額面30万円/40歳未満(介護保険なし)/扶養している家族なし/会社員
あくまで概算です。保険料率は年度や加入先で変わるため、同じ額面でも数千円の差が出ます。
項目金額の目安ひとこと
額面(総支給額)300,000円ここが出発点
健康保険約15,000円会社も同額を負担
厚生年金約27,000円引かれる額としては最大
雇用保険約1,700円比率としては小さい
所得税約5,500円保険料を引いたあとの額で計算
住民税約12,000円前の年の所得で決まる
引かれる合計約61,000円額面の約2割
手取り約239,000円額面の8割弱
しくみパパ
30万円のうち、6万円ほどが手元に来る前に消えていることになります。
しかも一番大きいのは税金ではなく厚生年金です。ここを勘違いしていると、節税の話ばかり調べても手取りはほとんど変わりません。

ざっくりした目安として、「額面の8割弱が手取り」と覚えておくと大きくは外れません。実際にはおおむね75〜85%の幅があり、収入が上がるほど税率の高い部分が増えるので、割合は少しずつ下がっていきます。額面が2倍になっても、手取りが2倍になるわけではないということです。

なお、ボーナスからも同じように税金と社会保険料は引かれます。「額面40万円のボーナス」がそのまま振り込まれることはありません。ここも毎月の給与と同じ考え方です。

住民税だけ、仕組みが違う

引かれるものの中で、住民税だけは「前の年の所得」で決まります。今年たくさん稼いでも、今年の住民税は上がりません。来年上がります。

場面住民税は起きること
新社会人の1年目引かれない(前年の所得がないため)手取りが多く見える
2年目の6月から引かれ始める昇給したのに手取りが減る
収入が下がった翌年前年の高い所得で計算される収入は減ったのに税額は高い
退職して無職の期間自分で納める(自治体から通知が届く)まとまった請求が来て驚く
「2年目の6月に手取りが減った」は正常です 給料が下がったわけでも、会社が間違えたわけでもありません。住民税が引かれ始めただけです。
同じ理由で、退職・転職・育休で収入が下がった年の翌年は、収入と税額がずれます。前年の所得をもとに請求が来るからです。
しくみパパ
ここは私も調べ直して整理した部分です。収入が減った翌年にお金が出ていくという順番になるので、把握していないと計画がずれるタイプの支出でした。

家計の計画は、手取りで立てる

ここが、この記事でいちばん伝えたいところです。

 額面で計画を立てる手取りで計画を立てる
使える前提の金額実際より多い実際どおり
毎月の結果組んだ額と実際がずれるずれない
貯金の扱い「余ったら貯める」になりがち先に取り分けられる
住宅ローンなどの試算返せる前提で計算してしまう返せる額が正しく出る

私自身の家計は、手取り36万円・ボーナスなしを前提に組んでいます。そのうち毎月15万円を夫婦共同の生活費として拠出しているので、残りで自分の固定費と積立をまかなう形です。額面の数字はどこにも使っていません。使う機会がないからです。

ボーナスがある人ほど注意 ボーナスは金額が変わりやすく、支給されない年もあります。毎月の生活費をボーナス前提で組むと、支給が減った年にそのまま足りなくなります。
毎月の固定費は月々の手取りだけで成立させるのが安全です。ボーナスは「あったら前倒しで返済・貯蓄に回す」枠に置きます。
しくみパパ
なお、手取りから額面を逆算しても正確には出ません。扶養している家族の人数、住んでいる自治体、加入している健康保険、年齢で引かれる割合が変わるからです。
目安の「8割弱」は、あくまで大まかな見当をつけるための数字です。

よくある質問

質問答え
年収と手取りは違う?違います。年収は額面の1年分です。手取りの年間合計はそれより少なくなります
残業した月は手取りが増える?増えますが、所得税と雇用保険もその月の額に応じて増えるので、増えた分がまるごと入るわけではありません
4〜6月の残業は控えるべき?健康保険と厚生年金の保険料はこの時期の平均で決まります。ただし厚生年金は将来の受取額にも反映されるので、単純に損とは言い切れません
ふるさと納税で手取りは増える?手取りそのものは増えません。納める税金の一部を先に払って返礼品を受け取る仕組みです
給与明細はどこを見ればいい?「総支給額」「控除合計」「差引支給額」の3か所です。差引支給額=手取りです
転職したら手取りはどうなる?額面が同じでも、加入する健康保険が変わると保険料が変わります。住民税の引かれ方も一時的にずれます

まとめ

この記事のまとめ
  • 額面=会社が払う額、手取り=口座に入る額。目安は額面の8割弱
  • 引かれるのは税金2つ(所得税・住民税)と社会保険料3つ(健康保険・厚生年金・雇用保険)。40歳からは介護保険が加わる
  • いちばん大きいのは税金ではなく厚生年金
  • 住民税は前の年の所得で決まる。2年目の6月・退職後・収入が下がった翌年にずれる
  • 家計の計画は手取りで立てる。額面で組むと、その差額(約2割)のぶんだけ毎月ずれる
しくみパパ
給与明細を真面目に読むようになって分かったのは、「知らないうちに引かれている」のではなく「見ていなかっただけ」だということでした。
金額そのものは変えられなくても、前提を間違えないだけで家計の計算は合うようになります。

家計の話は、たいてい「いくら使ったか」から始まります。でも出発点の金額を間違えていたら、そのあとの計算は全部ずれます。まず手取りを正しく把握するところからだと思っています。

しくみパパ
しくみパパ会社員 / 0歳児のパパ

高卒 → 個人事業主・アルバイト → 会社員。手取り36万・ボーナスなしで、AIを使って貯金と投資の仕組みを作っています。毎月の収支と資産をそのまま公開しています。

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